こんにちは。らっこです。
面白かった漫画紹介の第3弾です。
今回は『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』という漫画。
※表紙の画像はAmazonの商品ページよりお借りしてます
夫が会社の同僚から「面白いらしい」と聞いてきた漫画なのですが、さっそく読んでみたら…
めっっっちゃ面白かった!
夜更かしして一気読みしてしまった。これは読んでほしい!
Amazonの紹介に書いてある内容そのまんま。
経済弱者が搾取され、騙される社会で、自らの経済理論を実践し、ペテン強者たちに毒を喰らわせる
物語は、旅館の娘・三咲が橋から自殺しようとしているのを、世界的な経済学者・大学教授の加茂教授が見つけて止めるシーンから始まります。
ちなみに教授がその現場を目撃できた理由は、近くでホームレス体験をしていたから。
加茂教授は、超天才で、超富豪で、世界では超有名な経済学者なんだけど、超変人。でもいい人。悪を正す経済弱者の味方。
悪徳業者を観察するって目的のためだけに数百億円払って建物ごと買ったりする。
経済弱者がカモられてお金を搾取される現場に乗り込んで、フィールドワークをしながら”カモる側”をぶっ潰していきます。
第一話は、旅館を営む両親が詐欺ファンドにだまされてお金を取られてしまって絶対絶命だったのに、加茂が天才頭脳と潤沢な資金を使って痛快にやっつける話。
この出来事をきっかけに、三咲がゼミ生として入ってくるところから話は始まります。
「この社会でカモが搾取される構造」を説明しつつ、カモっている側を叩きのめしながら、カモられている人を救い、カモられてきた人に人生立て直しの最初の一歩までサポートするという天才っぷり。
表紙には人間経済学って書いてあるけど、加茂教授の専門の行動経済学もわかりやすく説明してくれてます。
加茂教授はフィールドワークが大好きなんで、講義は基本的に休講なんだけど(というか講義やったことないのでは?)その代わりに課題を一つ出すのね。その課題の答えがまじでわからん。
その課題の答えが物語のヒントにもなるっていう構成。とにかく面白い!
テーマはこんな感じ。
詐欺商品を売りつけてくるファンド
シングルマザーを狙った助成金詐欺
ネットワークビジネス(マルチ商法)
高齢者からお金をむしり取り続けるビジネスモデル
悪徳コンサルによる地方再生
などなど、他人事とは思えないテーマばかりです。
とにかく痛快です。学びながらスッキリできる感じが一石二鳥感。
こんな人にマッチする内容かなと思います。
マーケティングを学びたい・独立や起業に興味がある人
高齢の両親や親戚が詐欺に遭ってしまわないか不安な人
闇バイトに家族が引っかかったらどうしようと悩む親
などなど。
1~8巻を一気読みしたなかで、私が一番ドキッとしたのは、第6巻でした。
かつては世界有数の富裕国だったのに、いまは転落してしまったアルゼンチン。
そのアルゼンチンの治安悪化や国の混乱を紹介しつつ「これは20年後の日本の姿だ」と語る社会学者の言葉に、背筋が冷たくなりました。
最近の治安の悪さが加速していくんだろうな、日本はどんどん悪くなるのではないか、どうすれば生き残れるのだろうか…という怖さで、いてもたってもいられなくなりました。
とりあえず、私はこの本を我が子に読ませます。
経済弱者にはどういう未来が待っているのか、詐欺ってどのように行われるのか、マインドコントロールって何なのか…などなど、子どもでもいろいろ学べることはあると思うけど、
とりあえず、せめて、うまい話には裏があるってことを知ってほしい。すべてはそこから始まる気がしてる。
グロいシーンとか性的描写は一切ないので、ある程度の年齢の子どもになら読ませてもいいかなという感じです。
(ただ「女性が身体を売るためにホテルに行く」設定とか「身体で払え」という表現はある。具体的な描写まではないけど)
とにかく、シンプルに超面白い!!おすすめの一冊です。
金曜日の夜や、週末の読書にでもいかがですか?
全9巻って書いてあるけど、9巻はまだ予約段階らしい。11月中旬に発売かな?早く読みたい~!
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